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自分のアホさを認識できる機会は少ない。
当初一泊の予定、2日目の午後に管理釣場で初秋の雰囲気をのんびり楽しむつもりで来たはずが、二泊に延長、しかもヨメさんが起きる前に昨日と同じポイントに立っている自分を見つめ直す時というのは、まさにそんな機会の一つかも知れない。 ボクは叩きつける雨と寒さに震えながら、そんなことを考えていた。標高1400mの土地である。気温は10℃を切っているだろう。当然ながら、昨日とは打って変わって人も少ない。でも仕方ないじゃないか、と心の中で言い訳をする。確かに昨日の一匹はよく引いたが、率直に言って、昨日の釣りは全体として満足とは程遠かったのだ。対して今日は、どう考えても昨日より数倍有利な条件が整っている。ハッチもポイントも分かっているし、何と言っても小さな黒いカディスが手元にあるのだ。 雨は少し上がってはまた降る、の繰り返しだ。上がった隙を狙ってブラックカディスを投げ込むが、反応がない。どうやらまだ出ていないようだ。投げ飽きてきて、ふと隣で竿を振っていたオヤジさんの様子を窺うと、凄い事が起きていることに気付いた。ものすごいペースで釣っている。5分に一匹、いやそれ以上ではないだろうか? 聞くと、どうやらウェットを引いているようだ。胸の中で、ドライに拘る気持ちが折れる音がハッキリ聞こえる。実は昨日、2本だけマラブー系フライを巻いてしまった。この誘惑に勝つのは不可能である。 何も考えず、ただただ手の感触に集中してリトリーブを繰り返す。が、30分経ってもボクのマラブーリーチもどきには何も反応がなかった。結局、ドライに戻して#24のミッジで何とか3尾キャッチ。でもサイズはどれも25cm程度だった。 12時。雨は上がり始めた。しかしここで何も#24の釣りを続けることはないだろう。黒いフライには最後まで出番がなかったが、納竿することにした。少し残念、でもまあ満足した。昨日の高揚とはまた少し違う気分で駐車場に向かう湖畔の階段から見下ろすと、湖面には昨日の釣り始めと全く同様に霧が掛かり始めていた。静かに再リベンジを誓って、ボクは槻の池を後にした。
by itotsuriguten
| 2005-10-10 22:34
| 本州
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